僕は普段15%の力で働いている。
そうやって働く僕の心には余裕があり、滅多なことじゃイライラしない。
ロム出し前で忙しい時の人間はみんなピリピリしだすのは余裕が無いせいだ。
気が張りつめていると、どうしても感情の起伏が激しくなる。
15で働く僕にはそんな緊迫感は無い。
そのくらいで働いても、周りより出来るので問題無いのだ。
トッププロが一般のレイヤーまで降りていっていると言い換えてもいい。
あまり情熱的にならず、飄々(ひょうひょう)と働くのがカッコイイという中二も真っ青な勘違いスタンスで働いている。
ただ今週は違った。
月曜から着手し、今週中に終わらせたい仕事があった。
しかし、それだけを集中してやれるほど、まわりは僕に失望してやがらないせいで、いろんな業務と並行してこなす必要があった。
「出来る人に仕事が集中する法則」は、相変わらず余裕で当たり前のように発動していた。
なので、ちょっとだけ真面目に働くことにした。
スイッチを切り替える。
普段と違い、いくらでも仕事がしたくなる。
そういうモードになる。
今週は昼休みも返上で働いたし、朝もほぼ毎日、僕が開発室の電気を付け、そのまますぐ仕事に入った。それは時間に追われ、仕方なくそうしているわけじゃなく、ただとにかく働きたいだけ。自分のこの「モードに入ってる」状態で過ぎる1分1秒の価値(もしくは生産性)がとても高いことを自分自身よく認識しているから。
このモードの時の僕は仕事に対して、情熱的で献身的で集中している。
そして、良くない事なんだけど・・・まわりも当然、自分と同じレベルで働くことを求める。
「求める」という表現は甘いのかもしれない。
言われてないことを先回りしてやるのは当たり前だし、問題は発生した瞬間に解決しなくてはプロ失格だとすら思ってしまう。この感情は僕と同じ仕事に直接関わってる人に対してだけでなく、同じ組織にいる全ての人間に対して向けられる。
自分と直接関係しない仕事をしている人、それがたとえ本来、身内であるはずのプログラマーであったとしても、仕事の速さ、手際、先見性、姿勢、全てが僕の期待を超えて当然、できなければ荷物、という極端な思想になってしまう・・・。
ちょっとしたミスも許せなくなり、集中力を妨げる周りの何気ない行為や、和気あいあいとした雑談にも不快感を隠さなくなる。
生産性の無い話や、今ここで議論しても何も解決しないような話はただの時間の無駄で、その議論の輪に自分が入っていなくても、遠くから聞こえてくるそういうレベルの低い会話が僕の神経を逆なでする。そういうレベルが僕と同じ組織にいることがどうにも許せなくなる。
ふだんあんなにヌルヌルと不真面目に働いているのに、だ。
本気スイッチを入れて働いたおかげで驚異的に仕事は進み、今週の目標としていたところは金曜まるまる余裕を残して終わることができた。(多分常人なら2ヶ月くらいかかったと思う)
自分の仕事のペースをわれながらよく理解しているなと思った。
そのかわり、ストレスが半端なかった。
4日分のストレスだろうか、今日は朝からずっと不機嫌だった。
自分ではわからないが眼つきの悪さを指摘されたりもした。表に出ちゃってた。
負のオーラをまき散らして、周りのミスを必要以上に咎めて、自分不機嫌ですって感じを常に振りまいて何になるのだろうか。
ホント久しぶりに、何日も連続で本気モードで働いたことで、自分の良くない部分を再認識できた。
余裕の無い自分の未熟さゆえに周りも不快にさせちゃいけない。
70%で働いた時にも心に余裕が持てるような感じになるか、
15%で働いた時にも今週くらいの生産性が出せるようになるか、
どっちかだな。